ぱそこんぼらぼら

この頃のスペック

PowerPC G4/1.42GHz
1GB
HDD 80GB
ATI RAOEON 9200 32MB
24倍速CD-RW/DVDコンボドライブ
Mac OS X 10.5.8

２０１１（平成２３）年

１０月

　アップル社のカリスマ経営者だったスティーブ・ジョブズ氏が亡くなった。ジョブズ氏の余命は長くはない，とは，8月のCEO退任である程度予測ができていたのだが，ジョブズ氏死去の前日にアップル社はスマートフォン・iPhone4Sをリリースしたばかりだったので，その死は余計に衝撃的な印象があった。

　いったんアップル社を解任されたジョブズ氏がNeXTを引っさげアップル社に返り咲いてから，見たことがないようなデザインのiMacや華麗な画面デザインのMac OS X，そしてiPod，iPhone，iPadといった非パソコンを，周到に計画された専用のネットサービスと組み合わせてリリースするなど，従来のIT企業の殻を破るような斬新なアイデアを次々に実現化していった。

　しかし，ジョブズ氏の送り出したハードウェアやソフトウェアは，ある種の「ドグマ」とでも言おうか，アップル教の信者以外には理解できない部分も多々あるように思う。その最たるものは結局品質が安定しなかった"G4 Cube"であろうが，それ以外にも，iPodが故障したり電池が消耗した場合は該当部品を交換するのではなく「全交換」になってしまうこと，2代目iMacの「電気スタンド」のような奇抜を通り越して滑稽なデザイン，私がMac miniを購入したときに目を疑った，この環境時代に逆行するような過度な包装，そしてiPadがリリースされたときに問題となった，iBookstoreからジョブズ氏批判の書物が購入できなかった件など…。

　ジョブズ氏が亡くなり，これまでアップル社にとって「正義」とされてきたことが，今後ユーザーから批判されることが多くなるのかも知れない。「しかし，これが正義なのだ」と強く宣言する人がいなくなったアップル社はこれからどうなっていくのだろうか。